インターネット上の資産を狙った犯罪について解説致します。

日本ではここ十数年の間に急速にインターネットが普及しました。
これはつまり、それだけインターネットを利用する人間が増えたということを意味するわけですが、それと同時にもう一つ大幅に拡大したものがあります。
それが、今回取り上げるインターネット上の犯罪です。
主としてネット上の資産を狙うネット犯罪は今や一つの社会問題と化していると言えます。

 

ネット上犯罪の画像

 

ネットバンキングでの不正操作・送金

現在では多くの銀行がネットバンキングのサービスを提供しています。
これ自体は非常に便利なものなのですが、その反面でネット犯罪の標的になりやすいという弱点もあります。
ネットバンキングを標的にしたネット犯罪とは、具体的には不正操作・送金のことです。
盗取した認証情報を利用したり、あるいはハッキングを行ったりして、ネットバンキングの不正操作・送金を行う事件が近年多発しています。

 

 

ワンクリック詐欺

インターネット上には様々な詐欺が溢れていますが、その中でも特に被害者が多いのがワンクリック詐欺です。

まず、インターネットの利用者が何らかのサイトにアクセスします。
そして、そのサイト内の画像や動画を見るためにアイコンをクリックします。
そうすると、「ご登録ありがとうございます」という画面が表示されて、直後に高額を会費を請求されます。

これが、ワンクリック詐欺の中身です。

 

ワンクリック詐欺に注意!パソコンの画像

 

ワンクリック詐欺に使われるサイトはほとんどがアダルトサイトで、「あなたのIPアドレスは○○です」などと表示されるのが一般的です。
これは、アクセスした人間の個人情報を取得したことを示すために行われるのですが、そこで焦ってお金を振り込んではいけません。
実際には、IPアドレスを取得されても個人を特定することはできないため、無視すれば自然とほとぼりが冷めることになります。

 

 

仮想通貨のハッキング

ここ数年日本でも非常に注目度が高まっている仮想通貨ですが、これもインターネットを通じて犯罪を行う者にとっては格好の餌食となるものの1つです。
仮想通貨を狙ったネット犯罪と言えば、何と言ってもハッキングということになります。
国内・国外を問わず、仮想通貨は過去に何度もハッキングの被害に遭っています。
被害総額は、2018年末時点までの合計で1800億円に上ると言われています。
また、サイバー犯罪にまで範囲を広げれば、2015年の時点で30兆円の被害があったと推計されています。
加えて、仮想通貨のハッキングにしても全体のサイバー犯罪にしても、今後も被害の規模が大きくなると予測されています。

 

犯罪の黒いお金

 

 

その他のネット犯罪

ここまでに紹介した以外にも数多くのネット犯罪があります。
例えば以下のようなものです。

  • ネットオークションでの詐欺行為
  • ネットショップでの詐欺行為
  • 他人のIDやパスワードを無断で使用したなりすまし行為
  • フィッシング詐欺
  • 架空請求

ネット犯罪はその手口が非常に多く、尚且つ規制が曖昧な部分があるため、おそらく今後もしばらくは現在のように被害者が増え続ける状況が続くものと思われます。